知事要望『まん延防止等重点措置の延長に伴う緊急要請及び長期化する新型コロナウイルス感染症の影響緩和策に関する要望』

                                   令和4年2月15日
静岡県知事 川勝平太 殿
                                   静岡県議会自民改革会議
                                   代  表 野崎正蔵
                                   副 代 表 佐地茂人
                                   政調会長 木内 満



  まん延防止等重点措置の延長に伴う緊急要請
        及び長期化する新型コロナウイルス感染症の影響緩和策に関する要望




 静岡県は2月20日を期限とするまん延防止等重点措置の延長を国に申請する方針を決定した。若年層が中心だった感染拡大が高齢者施設等にも広がりを見せていることから、予断を許さない状況が続いている。一方で、まん延防止等重点措置の期間延長や感染拡大に伴う業務の停滞等から事業活動に対する影響が拡大している。感染の急拡大の収束を目指すとともに、経済への影響の緩和とウイズコロナでの事業継続支援策の策定を求め、ここに緊急要請を行うものである。


1. 新型コロナウイルス感染症第6波から県民の命を守る取組の強化
(ア) 全てのエッセンシャルワーカーを対象とした県のワクチン3回目優先接種会場の追加設置及び市町が行う優先接種会場設置に対する強力な支援体制を早期に構築すること。
(イ) 検査キット不足が深刻化しており、必要に応じて県からの配布を行うとともに、検査キットの在庫等を把握し必要性の高い機関に情報提供を行うなど、検査キット確保のハブ的機能を確立すること。
(ウ) 医療者の感染や家族の濃厚接触者になる等、医療現場での人員不足による医療崩壊を防ぐ必要がある。医療機関を跨いだ応援態勢を構築する等地域医療連携システムの実効性を高める取組を行うこと。


2. 感染拡大に伴い生活に大きな打撃を受けている方への支援の強化
(ア) 学校現場でのクラスター発生や休校休園に伴い休業を余儀なくされるひとり親家庭等において生活に困窮する世帯に対する支援策を講じること。特に、生活福祉資金貸出等の支援に辿り着かない困窮世帯が生じないよう、市町や社会福祉協議会等との連携体制を強化すること。
(イ) 放課後等デイサービスに対して障害児の受け入れを積極的に行うよう要請がなされているが、マスクの着用等感染予防が難しい子ども達を預かる現場の状況等にも配慮した支援を講じること。
(ウ) コロナ禍において工賃が減少する就労支援施設や作業所等の利用者に対する生活安定給付金の再給付について検討すること。


3. 長期化するコロナ禍に苦しむ事業者への影響緩和策や経済支援策の充実
(ア) 飲食店への時短要請に伴う協力金の期間を延長すると共に、延長前までの協力金については早期の受付を開始し、迅速な協力金の給付に努めること。
(イ) まん延防止等重点措置の適用に伴い創設した県の応援金制度について、まん延防止等重点措置が延長されることに伴い拡充すること。
(ウ) 医療福祉現場等において、検査費用や備品等のかかりまし経費については現場の実情に応じてきめ細かく且つコロナ禍収束まで確実に支援を行うこと。
(エ) コロナ関連融資の無利子期間の延長や元金返済開始時期の繰り延べ等の制度変更を国に求めると共に、県保証協会等と連携して事業者の資金繰り支援策の充実に努めること。
(オ) コロナ禍において需要の減少が長期化している農業・水産業の販路拡大や需要創出の支援策を講じること。
(カ) 国のGOTOトラベル事業の延期に伴う観光業界への打撃は深刻である。第6波の収束を見据え機動的な観光支援策を展開する等の準備を進めること。